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長崎県 稲佐山スロープカー模型

長崎県長崎市にある「稲佐山」という山に、2020年1月31日からとてもかっこいいスロープカーが運行を開始しました。

このスロープカーですが、製作は福岡県飯塚市にあるスロープカー(モノレール)の施行実績が国内最多の株式会社嘉穂製作所様が、そしてデザインはなんとあの高級車フェラーリのデザイナーである奥山清行氏が手掛けたものなんです。
どうりで男心をくすぐるデザインなわけですよ。

その運行記念として、嘉穂製作所様が長崎市長にスロープカーの模型を贈呈されるとのことで弊社に制作依頼を頂きました。

制作のポイントとして車両の曲線形状や車内の複雑なパーツをうまく再現できるかが重要です。

実際の車内はこんな感じ。

洒落とります。木をイメージした白い柱や手すりそして、ガラス窓が難しいところですね。

まずは現物のCADデータから3Dプリントに耐えうるデータに変換していきます。
厚みの補正や形状の簡略化、そしてメッシュデータに変換を行い、塗装の事を考えパーツ分けをしていきます。

例えば椅子のCADデータもそのまま縮小して3Dプリント(今回は1/50模型)すると0.5mm以下の厚みにある為、破損や反りが起きてしまいます。不自然にならない範囲で強度を保てる厚みに調整します。

 

調整が終わると3Dプリントに入ります。今回は光造形機とSLS造形機で制作を行っていきます。

また透明部分は3Dプリントは苦手なのでアクリル板の曲げ加工を行います。
shrinkでは制作物に応じて3Dプリンターだけではなく、さまざまな加工機(切削機やレーザーカッター等)を使う事で効率よくクオリティの高いモデルを作成していきます。

↑組み合わせた試作モデル、1回の出力ではうまくいかない事も多いので、問題点を解決しながら複数回出力することもあります。

 

 

そして完成したモデルがこちら

 


 

ボディの艶感が良い感じに仕上がったと思います。3Dプリントしたものを丁寧に研磨して塗装しています。

実際の車両は稲佐山の木々の上を昇降するそうなので模型の台座には緑の芝を敷きました。

市長に贈呈した様子は「長崎市広報広聴課」のTwitterでも紹介されました。

喜んでいただけたようで良かったです~。

 

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