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格安!約1万円で作る3Dスキャナーに挑戦!(3Dスキャン編)
10月に入ってから最近はすっかり寒くなってきましたね。
家ではもうコタツの準備をし始めているスタッフRです。
8月末に「格安!約1万円で作る3Dスキャナーに挑戦!(ハードウェア組み立て編)」のブログを上げてから1ヶ月半ほどたってしまいましたが、ようやく3Dスキャナーの稼働までこぎつけましたので実際に3Dスキャンしている様子をブログに書こうと思います。
前々回のブログでハードウェアが出来上がったCiclop3Dスキャナーですが、実際に3Dスキャンを行うにはいくつかのソフトウェアをインストールしなければなりません。
私は以下のサイトを主に参考にしてインストールを行いました。
「Ciclop – RepRapWiki」
http://reprap.org/wiki/Ciclop
「Documentation: Ciclop and Horus」
http://diwo.bq.com/en/documentation-ciclop-and-horus-2/
まずは、「Horus」というファームウェアを「Arduino」にインストールする必要があります。
https://github.com/bqlabs/horus-fw
からダウンロードしましょう。
ダウンロードが終わったら、USBでPCとCiclop3Dスキャナーを接続してArduinoを触った人ならお馴染みの「Arduino IDE」でファームウェアをCiclopのArduino基板に書き込みます。
「Arduino IDE」は以下からダウンロードすることができます。
https://www.arduino.cc/en/Main/Software
「Arduino IDE」のメニューバーのツール→マイコンボード→Arduino UNOを選択します。あとはファイルの「horus-fw.ino」を「Arduino IDE」で開いて書き込みするだけです。
書き込みが終わったら。今度は「Horus」ソフトウェアをWindowsにインストールします。
https://github.com/bqlabs/horus
からダウンロードしましょう。
「Horus」の使い方は下記のマニュアルを参照してください。
http://horus.readthedocs.io/en/release-0.2/
また、Ciclop3Dスキャナーで使用しているカメラドライバーのインストールが必要です。
Ciclop3Dスキャナーのカメラには「Logitech C270」が使用されています。
下記のURLよりカメラのドライバーをWindowsにインストールしましょう。
http://support.logitech.com/en_us/product/hd-webcam-c270
ファームウェア及びソフトウェアのインストールが終わったらついにCiclop が動き始めます。
しかし、まだ3Dスキャンはできません。3Dスキャナーでスキャンを行う前に必ずやらなければならないことがあります。3Dスキャナーの校正(キャリブレーション)です。
Ciclop3Dスキャナーはライン状のレーザー光を物体に照射してその反射をカメラで認識する事で立体形状を計測しています。
http://diwo.bq.com/en/horus-released/
上記URLの資料を参考にしながらキャリブレーションを行います。
キャリブレーションが無事終了したら、お待たせしました!ようやく3Dスキャニングの開始です!
まずはミニカーをスキャニングしてみます。
レーザー光の届かない車の下部分はやはりスキャンが難しいようです。
次は、凹凸が少なめの湯飲みをスキャンしてみました。
実物と同じ湯飲みの模様がフルカラーでスキャンできていることが分かりますね。
いかがでしょうか。shrinkで使用しているような数百万円クラスの3Dスキャナーに比べればお世辞にも精度が高いとは言えません。しかし、この3Dスキャナーの良いところは約1万円という低価格ながらカラーでのスキャンが可能という所ではないでしょうか。プロ用の3Dスキャナーではカラースキャンはオプション扱いでカラーを撮るためには数十万円のハードウェアやソフトウェアを追加で購入しなければならない物も多数存在します。
格安ながらも3Dスキャナーをオープンソースで製作してくれた方々に感謝し、これからもCiclop3Dスキャナーを活用していきたいと思います。