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光造形機の2次硬化におすすめのネイルライト

こんにちはfukuoka_tanakaです。ここ数年「光造形機」がすごい勢いで進化しており、パーソナル機として個人でも扱えるくらいに価格も下がってきました。精度も工業系マシンに負けないくらいの素晴らしいマシンが次々と生まれていっております。Form2やPHOTON、最近ではPhrozen Shuffleといったマシンが人気のようです。

そんな光造形機本体の紹介ブログはよく見かけるので、今回は光造形機のポストキュア、要は2次硬化におすすめのUVライトについてご紹介致します。

UVライトには種類がある

UV(紫外線)は「ultraviolet」の略ですね。violetというだけありスミレ色した紫色の光が特徴です。

このUVですが、じつは以下の様に波長によってA・B・Cに分類されています。

UV-A(400nm~315nm)
UV-B(315nm~280nm)
UV-C(280nm~200nm)

そして、↑こちらの波長と3Dプリンターのレジンが硬化する波長が合っていないと効果不良を起こしてしまいます。

一般的な光造形機におけるUVレジンの硬化波長は【350nm~410nm】ですので、上記で言いますとUV-Aの波長をもつライトを使う必要があります。

ちなみに私はまだ何も知らなかったころ、紫外線消毒器というよく床屋さんや医療現場などで見かける機械を2次硬化用に利用しようと思い、ポチりかけたことがあります。消毒器に使われる波長は殺菌作用のあるUV-Cになりますので3Dプリントモデルには向きません。

2次硬化にはネイルライト

3Dプリンターのメイカーから2次硬化専用機が発売されていたりするのですが、数万円する物などもありそこそこ高いです。もちろんお金に余裕のある方にはそれで問題ないのですが、私の様なお小遣い制の身にとっては少しでも安価に済ませたいものです。

そこでおすすめなのがジェルネイル用のネイルUVライトです。これであれば価格は1000~2000円で購入できます。

ですがネイルライトも種類が豊富なので、いくつかのポイントをご紹介しますね。

① LEDライトである・・・省電力で長持ち
② 36W以上・・・短時間で硬化
③ 120秒のタイマー照射がある・・・30秒・90秒では短く、タイマー無しは消し忘れが怖い
④ 高さがある・・・大きなプリントモデルでも使いやすい様に

この4点に気を付けて購入すればまず間違いないと思います。

④はどの部分の高さかというと

ここです。10cmを超えている物がお勧めです。

応用編:ネイルライトにアタッチをつけてみた

ネイルライト単体でも十分なのですが、大きなモデルを出力する事の多い私にとっては前途の「ネイルライト本体の高さ」がもう少し足りないのです。

そこで高さを上げるパーツを3Dプリンター(FDM)で作る事にしました。

まずはネイルライトを3Dスキャンします。

次にモデリングを行います。底面の形状を単純に押出し形状で作っていきます。そして固定が出来るようにネジ穴にフィットする突起部分を作りました。ここまででスキャンもふくめ20分程度、いい時代です。

3Dプリントは出力材料が安価なFDMで出力。色は高級感のある黒色でいきましょう!
仕上がりの滑らかさはそんなに関係ないのでピッチは0.3mmで。造形時間は4.5時間になります。

でけた。

安定感がますのでラフトは付けたままにしておこうかな。

さてうまく合うかな・・・

よし、よし、上出来でしょう。

…とここまでくると、もう少し手を加えたい気持ちが生まれました。反射を利用して照射効率を上げるため「アルミテープ」を3Dプリントモデルの内側に貼ることにしました。このアルミテープは百均でも購入できます。

更に照射モデルの台座として、むかし購入したソーラーパワー式のターンテーブルを使う事で全体的に効率よく照射できるようにしました。

36WのLED光があればやや重めのモデルでもしっかりと回転してくれますよ。Amazonで確か1000円くらいだったかな。

今度こそ完成。 これで、快適二次硬化生活スタートや!

光造形機ユーザーさんの参考になれば幸いです。