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昆虫の3Dデータを高精細3Dプリントしてみた

無料の昆虫3Dデータ

どうもどうも、fukuoka tanakaです。突然ですが、小学校の頃って【○○係】ってありませんでした?黒板係や保健係なんてのもありましたよね。懐かしい。今もあるのかな。ちなみに当時私は【生き物係】でした。教室の中だけでおたまじゃくしをカエルにまで成長させたのは後にも先にもファーブルか私ぐらいなもんでしょう。

そんな昆虫LOVEな私がこんな素敵なサイトを見つけました。

ゼロ工房」というサイトです。TOPページの説明文には、<昆虫のCG・昆虫模型のホームページです>と記載されています。ページ中央にはハエ?のCG画像があって何だか少し不気味です(笑)

こちらのサイトでは30種類もの昆虫たちがとてもリアルにCGデータ化されており、そのすべてが【無料】【改変OK】【商用利用OK】と至れり尽くせりなんです。

どのデータも昆虫の流れるような曲線美が見事に再現されており、1つひとつ見入ってしまいます。

ダウンロードした3Dデータの補正

さっそく3Dプリントしたいところなのですが、実はこちらのデータはそのままでは3Dプリント出来そうにありません。それはいくつか問題がありまして

●ソリッド化されていない(中身が空っぽのデータになっている)
●昆虫データの肢先にあるかぎ爪のような箇所など非常に細い箇所を、太くor無くす必要がある(出力サイズによる)
●肢の付根と胴体が点でしかついていない箇所がある

上記の内容を補正する必要があると思います。あくまで3Dプリントする場合です。

フリーソフト Meshmixer で読み込んだ蟻の3Dデータ。パーツが複数に分かれています。

面でカットしてみると。。。

このように中身が空っぽです。厚みの無い面の集合体で出来ています。これでは、3Dプリントできません。

3Dプリントするにはソリッドデータという中身の詰まったデータに変換する必要があります。

上の画像にある赤丸の箇所は胴体と肢の接点、このままでは破損の恐れがあります。不自然にならないように、厚みをつける作業が3Dプリントには必要です。

補正データを使って昆虫を3Dプリント

まずは実寸で出力してみましょう。わたくしの個人的な好みで「イエバエ」を出力することにします。嫌われ者のハエですが、3Dデータで見るとなかなかクールな生き物ですよ。

↑肢を太くしてます(笑)…だって折れるもん。羽も厚みを足してます……いや、だって折れるもん絶対。

先ほど記載したデータ補正をしたとはいえ、パーソナルプリンターではこの繊細な形状の再現は難しいと思います。ですので、本気のやつでいきますよ、本気のやつで。ハイエンド機ってやつです。先端形状0.3mmまでOK、積層ピッチは約0.03mmのツワモノ。これならいい線いくはずです。

どうしてもパーソナル機で出力したい場合は、出力サイズを大きくするか、肢などのパーツを分割して出力すれば上手くいくかもです。

そして、そしてこちらが実寸の「3Dプリントイエバエ」です!う○この上に乗せて写真をアップしようとしましたが、スタッフに止められました。

裏面(腹部?)は少し白く荒れています。これは3Dプリンターの造形時に作られるサポート剤が着いていた部分になります。ようはサポート材を外した痕ですね。

もう少しリアルにならないかと思い、黒のインクに浸けてみたり。。。

あんまり良くないね。肢だけ染まったし。

という訳で、近日このイエバエデータをアクセサリー用に再編集してシュリンクが運営する3Dプリントジュエルショップ「threeje」スリージュにて販売致します。ふざけてないです、本気です。
昆虫好きもハエ好きも、うならせる尖ったアイテムになると思いますのでぜひチェックしてくださいね。

ゼロ工房さんからのお願い

最後にこんな素敵なデータを無料提供されているゼロ工房さんから「お願い事」が記載されていたのでお伝えさせていただきます。

 商用を問わず自由に利用、改変OKです。引用の明記等必要ありません。ただし、人の心をおとしめたり傷つけるような表現、暴力を助長するような表現への利用には使わないでくださいね。
若い人が自然のかたちに興味を持つことから始めて、造形を通じて自然の複雑さ素晴らしさを感じ、身のまわりの自然環境のことについて考えるきっかけになれば嬉しいです。